男性恐怖症

男性恐怖症とは、過去に何らかのトラウマをうけたことによって、男性全般に恐怖感を抱いてしまう症状を言います。主に女性に多い症状で男性と話をしたり、触れられたりすることに過剰に恐怖や嫌悪を感じるのです。もちろん程度はありますので、話をするのは大丈夫という人もいれば、同じ空間にいるのも辛いという人もいます。男性恐怖症の多くは、過去の体験がトラウマとなっており、家庭環境に起因していることも少なくありません。たとえば、父親がとても怖い存在だったり、暴力を振るわれながら育ったという人の中には、男性全般に怖いイメージを持ってしまっている場合があります。また、学生時代に男子からいじめを受けたり、男の先生にきつい態度を取られたりして男性恐怖症になることもあります。子どもの頃、もしくは成長してから、性的暴力を受けたことがトラウマになって男性を受け付けなくなる人もいます。このように、自覚がある・ないにかかわらず、過去に経験したトラウマが男性恐怖症として残り、男性と適切なコミュニケーションが取れなくなってしまうのです。また、男性に受けた性的暴力などによって男性が男性恐怖症になることもあります。この場合も男性とのコミュニケーションに支障をきたすようになるため、女性の場合よりも不便を感じることが多くなります。

男性恐怖症の場合、より男っぽい男性に恐怖を感じることが多いのも特徴です。たとえば、筋肉隆々でがっしりした男性や、髭を生やした男性などは、特に怖いと思われがちです。いわゆる「男性」のイメージに近ければ近いほど、恐怖の対象になりやすいのです。逆に、ほっそりした色白の中性的な男性に対しては、比較的恐怖を感じにくく、友人として選ぶのもそういった男性が中心になります。

男性恐怖症に悩む人も、決して男性と一生接することなく過ごしたいと思っているわけではなく、普通に恋をして結婚して子供を産みたいと考える人も多くいます。ところが、男性恐怖症がその障害になっているのです。男性恐怖症を克服するには、トラウマを乗り越えて男性に慣れていくしかありません。自分に危害を加えないと信頼できる相手を見つけ、話をするところから徐々に始めていくことで、男性に対する慣れが生じてきます。また、男性恐怖症の女性との距離を縮めたいと思い男性は、決して焦ることなく相手のペースに合わせて近づくようにすることが大切です。焦って急に近づこうとすると逆効果で、より怖がられてしまうことになりかねません。

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